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2009-10-16 ArtNo.42750
◆8月の工業生産指数成長率22ヶ月来の最高マーク
【ニューデリー】今年8月の工業生産指数(IIP:Index of Industrial Production)は292.3と、昨年同月比10.4%上昇、過去22ヶ月来最高の伸びを記録した。地元紙は政府の景気刺激策が奏功し、インド経済が健全な成長の軌道に復帰したことを示すものと評している。
ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが10月13日報じたところによると、中央統計局(CSO:Centre Statistical Organisation)が12日に発表した10.4%のIIP成長率は、2007年10月の12.2%の伸びに次ぐもの。
部門別に見ると、8月には鉱業部門が12.9%(2.8%)、製造業部門が10.2%(1.7%)、電力部門が10.6%(0.8%)と、何れも前年同期の伸び(括弧内の数字、以下同様)を上回り、しかも揃って二桁成長を記録した。アナリストらは、8月に高い成長が記録された原因の1つとして、比較対象になる昨年同期のIIP伸び率が1.7%と、低調だった点を指摘している。
全国産業分類(national industrial classification)主要17業種中14業種がプラス成長を記録した。
用途に基づき分類(use-based classification)した製造業の8月の成長率は、基本財部門が10%(3.9%)、資本財部門が8.3%(0.9%)が、消費財部門が8.5%(6.4%)、耐久消費財部門が22.3%(3.9%)、非耐久消費財部門が3.7%(7.3%)、中間財部門が14.3%(-5.5%)と、非耐久消費税部門以外は、前年同月の伸びを上回った。
この結果、年初5ヶ月(2009/4-8)のIIP成長率は5.8%(4.3%)と、前年同期の伸びを上回った。内訳を見ると、製造業5.5%(5.1%)、鉱業8.4%(3.5%)、電力6.6%(2.3%)と、やはり何れも前年同期の伸びを上回った。
一方、7月のIIP成長率は、これ以前に発表された6.8%から7.2%に上方修正された。
首相経済諮問委員会(PMEAC:Prime Minister's Economic Advisory Council)のC. Rangarajan委員長は、「IIPの数字は経済の復調をハッキリ示している」とし、今年通年のIIP成長率を7.5~8%、国内総生産(GDP)成長率を6.0~6.5%と予想した。
昨年下半期には世界的経済危機の影響で国内経済も不振に陥ったことから、ベイス効果(base effect)も手伝って下半期には一層高めの成長が予想される。
Pranab Mukherjee蔵相も「経済は回復基調にあり、第2四半期の数字が明らかになる際には、より高い成長が望め、そうなれば第3四半期と第4四半期にも期待がもてる」とコメントした。
ボンベイ証券取引所(BSE)センシチブ指数(SENSEX)は、この日、前日比384ポイント上昇し17026.67で引けた。全国証券取引所(NSE:National Stock Exchange)のS&P CNX Niftyの終値も5054.25と、前日に比べ109ポイント上昇した。
インド産業界は、好調なIIPの数字を歓迎する一方、景気刺激策が早期に停止されることを懸念、政府や中央銀行に景気浮揚政策を維持するよう呼びかけている。
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