2009-10-06 ArtNo.42716
◆Videocon、フィンランド企業Elcoteq買収目指す
【ニューデリー】インドの大手耐久消費財メーカー、Videocon Industries Ltd(VIL)は、携帯電話端末やその他の電子製品の受託製造を手がけるフィンランド企業Elcoteqの買収を目指し交渉している。これ以前に中国企業深セン長城開発科技公司(Shenzhen Great Wall Kaifa Technology)がこのヘルシンキ企業の買収を図ったが、物別れに終わった経緯がある。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルドが10月2日消息筋の言として報じたところによると、VILは既に先方と仮契約(non-binding agreement)を結び、11月半ばまでに確定契約(definitive contract)を結ぶことを目指している。買収額は、7300万米ドル前後と予想されるが、Elcoteqがその負債をどこまで株式に転換できるかにかかっていると言う。
VILのVenugopal Dhoot会長はこの点に関してコメントを控えており、Elcoteqスポークスパースンも「1週間以内にパートナーを公表する方針だが、現時点では市場の噂にコメントすることはできない」としている。とは言え、Elcoteqは先週水曜、アジアの戦略投資家と仮契約を結んだことを明らかにしている。
世界の電子製品受託製造会社の十指に数えられるNasdaq登録のElcoteqは、Blackberry、Nokia、Sony Ericsson、Cisco、Philips等にそのサービスを提供、カルナタカ州Bangaloreを含む15カ国に営業拠点を展開している。同社の昨年度純売上げは34億ユーロにのぼったが、6600万ユーロの純損失を計上、約5000人の人員削減とルーマニア、ロシア、米国等の複数の工場の閉鎖を含む再編計画を発表した。今年7月深セン長城開発科技公司が7300万米ドル余の新資金を注入し、Elcoteqの30%の権益を取得する仮契約を結んだが、最終合意には至らなかった経緯がある。
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