SEAnews 2009-10-06 ArtNo.42715

【ニューデリー】ハリヤナ州Gurgaon-Manesar地区の部品納入業者に依存する主要自動車メーカーは、同地区の2万5000～3万人の労働者が加わった争議が6日間に及ぶ中で、厳しい操業を強いられている。Honda Motorcycles and Scooters India (HMSI)オフィシャルは、「Gurgaon-Manesar地区の事業主が直面する争議はその実、過去6ヶ月にわたり持続しており、最早個々の企業の問題を超えている」と指摘した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月3日伝えたところによると、BhiwadiとDharuhera両地を含む同地域には、Rico Auto、Sunbeam Auto、Sona Koyo Steering Systems等の部品メーカーの他、Maruti SuzukiやHMSI等の自動車メーカーも製造拠点を設けており、業界筋は同地区の年間売上げを3万～4万クロー(US$62.50億-83.33億)と予想する。
全インド労働組合会議(AITUC:All India Trade Union Congress)のD.L. Sachdev書記長によると、Ricoの約2500人とSunbeamの約1000人の労働者がストライキを行っている。この他、TI Metals、Microtech、FCC Rico、Satyam Auto等の労働者も争議に参加しているが、ストライキは行っていない。
Ricoの使用者側は、労働組合の組織を認めるよう求める労働者のリーダー16人に9月21日停職を命じた。これが切っ掛けで、労働者はストライキに突入した。労働者らは今年8月、ハリヤナ州政府に組合組織を申請したが、同申請はペンディングされていると言う。
Ricoスポークスマンはこの点に関して、「16人を停職にしたのはサボタージュを行い、生産ラインの稼働率を30％下降させたためで、組合の組織には反対はしていない」と語った。同氏によると、ストライキは業界が日常的に直面する問題で、取り分け選挙シーズンには、労働者らは機に乗じてストライキを行い、賃上げを要求する。目下、同社の労働者の50％がストライキに参加しているが、数日中には100％の稼働率を回復できる見通しと言う。
Sachdev書記長によると、HMSIも約17人を停職にしたが、同社の労働者はストライキに参加していない。HMSI労働者は、給与を業界の平均レベルまで引き上げるよう要求している他、契約労働者の使用に関しても、交渉していると言う。
この点に関してHMSIのN.K. Rattanマーケッティング主任は、同社の給与は業界のトップ水準であり、停職処分を行ったのは規律違反に伴うものである。また賃金交渉は労使双方と労働省の代表から成る合同会議を通じて進めている。この種の交渉は3年に一度行っており、使用者側は既にその提案内容を提示している。一部の労働者は、会社が操業開始を予定していた第3ラインにおける就業を拒否し、賃上げを要求したと言う。