1995-12-12 ArtNo.4271
◆<星>電子会社、華人/マレー新年の人員確保に躍起
【シンガポール】シンガポールの一部の電子会社は来年の華人/マレー新年も平常の操業を維持するため人員確保に躍起となっている。
明年の旧正月は2月19日と20日の両日で、イスラム教徒の祝日ハリラヤ・プアサも20日だ。当地の電子工場の従業員の約40%は隣国マレーシアからの出稼ぎ労働者で、これらの祝日には大部分の出稼ぎ労働者が帰国して休暇を過ごすのが通例となっている。もし華人とマレー人が同時期に長期休暇をとって帰国すれば、操業への影響は免れない。このため同期間も操業を停止できない企業は厚い優待条件を設けて労働者の引き留めに腐心している。集積回路(IC)チップの開発製造を手掛けるシリコン・システムズ(シンガポール)の幹部は現金による報償やその他の方式により、分散して休暇を取るよう説得する考えを明らかにした。またシーゲート・テクノロジー・スポークスマンは、「シンガポール3工場の合計1万6000人の従業員の半数はマレーシアからの出稼ぎ労働者で、目下どのように正常な操業を維持するかを検討中だが、1乃至2工場の操業を停止することも覚悟している」と語った。同社は休暇に出勤する者には1.5倍の賃金を支払うと言う。しかし松下テクノロジーやフィリップス(シンガポール)は過去10年来の伝統に従い、同期に1週間操業を停止する計画で、また横河電機も来年は2日間の公休を特に1週間に延長する方針を決めたと言う。(LZ:12/11)
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