【コルカタ】インド共産党毛沢東派の武装組織Naxalのおよそ50人ほどの隊員が21日深夜、西ベンガル州West Midnapore県Enayatpur近郊Manidahaに設けられたインド共産党マルクス主義派(CPM)支部オフィスを攻撃、銃撃戦の末、少なくとも双方合計5人が死亡した。
エクスプレス・ニュース・サービスとデカン・ヘラルドが9月22/23日報じたところによると、村落に住む2人の女性がEnayatpur地区Palashi村付近の市場から帰宅する途中、CPM党員に拉致され、殺害された。これを知った農民の一群がCPMオフィスに押しかけたのがことの発端とされる。
銃撃戦の翌朝Enaitpur駐屯の警察部隊1大隊が急行した時にはナクサルは死者を放置して撤収していたが、CPMオフィスには依然として武装した150人ほどの党員や支持者が立て籠もっていたため、警察はこれを包囲、武装解除を求めた。現場で指揮をとったSurajit Kar Purokayastha警視総監(Inspector General of Police)は、「仮にCPM党員が武装解除に応じないなら一斉攻撃する他ない」と語った。
インディアン・エクスプレスが23日伝えたところによると、P Chidambaram内相は22日、「政府はナクサル・グループとの戦闘には予備軍(para-military force)と州警察を投入する方針で、軍を投入する計画はない。しかし必要な場合には軍の特殊部隊を投入することも検討する」と語った。内務省筋によると、オムレツを食べるには玉子の殻を破る必要があるが、仮に軍を投入し、少なからぬ少数部族の死者が出た場合、問題は複雑化する。このため当初は輸送目的に限って空軍を投入することも検討しているが、そうした際も極力限定的なものとし、規模を縮小すると言う。