2009-09-22 ArtNo.42668
◆Tata Metaliks、カルナタカ州に300万トン新工場検討
【バンガロール】Tata Metaliks Private Limited (TML)は、事業化調査の結果を見てカルナタカ州に年産300万~500万トンの製鋼工場を設けることを検討している。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとデカン・ヘラルドが9月16/18日報じたところによると、西ベンガル州Kolkataを拠点にするTMLのH M Nerurkar会長は15日の年次総会後記者会見し、以上の消息明らかにした。それによるとTMLはカルナタカ州政府に900エーカーの用地割り当てを求め、交渉を進めている。900エーカーの広さがあれば、年産300万トンの工場のみならず、500万トンの工場を建設するができる。工場用地の割り当てに関する交渉は最終段階を迎えており、TMLは来年の投資に向け、計画の詳細を詰めている。
カルナタカ州政府のMurugesh R Nirani中大型産業部長は、TMLの用地申請を原則承認したことを確認した。しかしTMLの鉱業ライセンス申請を認めるか否かに関しては、同州の鉱業森林部が検討しており、現状ではコメントできないと語った。
一方、TMLは2009年3月期年度に148.7クロー(US$3098万)の税引き損失を計上、授権資本を40クロー(US$833万)から100クロー(US$2083万)に拡大したばかり。Nerurkar会長によると、来年、黒字転換を実現した後に初めて投資が可能で、今年新規投資を行う余地はない。また年産300万トンの製鋼施設は年間2億5000万~3億トンの鉄鉱石を必要とするため、鉄鉱山を手に入れることが、プロジェクトの実行可能性を見極める鍵になる。
TMLは今年第1四半期にも14クロー(US$292万)以上の損失を出した。これは主に西ベンガル州Kharagpur工場の高炉が操業を停止したため。高炉は8月に操業を再開しており、第2四半期の見通しは明るい。
マハラシュトラ州Redi工場に関しては様々な理由から設備の拡張が難しい。用地確保が困難な上、州政府は同工場周辺を観光スポットとして再開発することを目指している。今日、小規模工場を経営するのはビジネス・センスを有しない。Harsh K. Jha重役(MD)によると、Redi工場はバリューチェーンに基づく垂直方向の拡張が可能だ。鋳鉄管やダクタイル管等、付加価値の高い製品を製造する必要がある。TMLは高付加価値製品に照準を合わせており、これに伴い業績も徐々に改善する見通しだ。
一方、TMLは、州政府が300エーカーの用地確保に失敗したため、西ベンガル州に第2製鋼施設を設ける計画を断念した。西ベンガル州政府は2005年2月にプロジェクトを原則的に承認していた。デカン・ヘラルドによるとTMLのHarsh K Jha重役(MD)はこの点に関して「西ベンガル州におけるプロジェクトは最早過去のこと」と語った。
ちなみにTML/クボタ/メタルワンの合弁に成るTata Metaliks Kubota Pipes Limitedは今年初、西ベンガル州Kharagpurに設けたダクタイル管工場の開所式を催した。
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