【ニューデリー】中央銀行Reserve Bank of India(RBI)がインフレの再燃を防止するため間もなく通貨供給引締政策に回帰するのではないかとの懸念を鎮めるため、RBIのD. Subbarao総裁は火曜(9/15)、国内経済が成長の軌道に乗るまで目下の金融緩和政策を維持すると確認した。
ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレスが9月16日報じたところによると、インド国際経済関係調査委員会(ICRIER:Indian Council for Research on International Economic Relations)/世界銀行/国際通貨基金(IMF)及び欧州のシンクタンク2社が共催した『世界的危機下の国際協力:G20の視点からの展望(International cooperation in times of global crisis: Views from G20 countries)』と題するセミナーの席上、Subbarao総裁は以上の方針を明らかにした。
それによると、景気が安定した回復基調に乗るまで決して現在の金融政策を変更しない。しかし景気の回復が確認されたら直ちに金融緩和政策を停止する。インド政府と中央銀行は、卸売物価指数(WPI)、消費者物価指数(CPI)、工業成長、信用の拡大等、様々な要因を慎重に検討し、景気刺激策を停止するタイミングを決めるが、何れにしてもインドは他の国々よりも早くそうすることになる。現在のWPIを基準にしたマイナス・インフレは統計上のもので、今会計年度末までにインフレ率は5.2%以上に達するものと見られる。CPIをべーすにしたインフレは既に二桁の上昇を見ていると言う。ちなみにPranab Mukherjee蔵相も最近、マスコミのインタビューに対して同趣旨の発言を行った。