【ニューデリー】インド政府は工業用繊維(technical textile)市場が2012年までに6万6441クロー(US$138.42億)に成長、30万の新規就業機会を創出するものと期待している。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、デカン・ヘラルド、インディアン・エクスプレス、ザ・ヒンドゥーが8月13日報じたところによると、繊維産業省とインド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)共催した展示会『Technotex-2009』の会場で、Dayanidhi Maran繊維産業相は以上の見通しを語った。それによると、工業用繊維産業には2012年までに5000クロー(US$10.42億)が投資され、市場規模は現在の3万7115クロー(US$77.32億)から年率11％の成長を遂げる見通しだ。これに伴い就業者数も現在の約90万人から120万人に増加する。
一般繊維産業は高度に輸出志向型だが、工業用繊維部門は輸入代替型で、農業用／建設用／衣料用／地質用／家庭用／工業用／医療用／自動車用／包装用／Protech／スポーツ用と言った幅広い工業領域で用いられる。インドは年間約4000クロー(US$8.33億)の工業用繊維を、中国、マレーシア、香港、タイ、ドイツ、イタリア等から輸入している。
工業用繊維の世界市場規模は2005年の1070億米ドルから来年は1270億米ドルに拡大するものと見られる。インドは中国に次ぐ世界第2の繊維産業国だが、工業用繊維世界市場への貢献度は4％に過ぎない。しかし原材料と技術労働者に恵まれたインドの今後の成長の潜在性は大きい。
繊維産業省はFICCIと共同で来月、工業用繊維に関する4つのワークショップを催す。一方、全国繊維公社(National Textiles Corporation)傘下工場の近代化計画の一環として、また工業用繊維の潜在性のショーケースとして、タミールナド州Coimbatoreに工業用繊維製造施設を設けることを計画していると言う。