【ムンバイ】今会計年度のインドの鉄鋼輸出は、強い国内需要から昨年比35%減の320万トンにとどまるものと予想されている。
エコノミック・タイムズとデカン・ヘラルドが8月13日伝えたところによると、インド経済監視センター(CMIE:Centre for Monitoring Indian Economy)は13日発表した8月のインド経済展望レポートの中で以上の見通しを示した。それによると、国内鉄鋼産業は、内需の急速な高まりと先進国経済の落ち込みから輸出市場への依存を軽減しつつある。
一方、今会計年度の鋼材輸入は前年比8%増の570万トンと見込まれ、2009-10年は3年連続の輸入超過になる見通しだ。
条鋼価格は9月以降に建設部門の需要が回復するまで、低水準にとどまる見通しだが、鋼板価格は高水準を維持しそうだ。年産480万トンの新設備が稼働したことから今会計年度の国内鉄鋼年産量は6.5%ほど拡大するものと見られる。
2009年初3ヶ月の世界の鉄鋼生産は2億6900万トンと、前年同期に比べ22.8%下降した。米国、欧州、日本では鉄鋼需要の大幅な落ち込みが見られた。