【ムンバイ】世界的不況に伴う外需の漸減に加え、インド政府が懲罰的輸出規制を採用する動きを見せたこともあって、今年7月の 荢迫A出は前年同月の47万4590トンから17万3329トンに、63%の落ち込みを見た。
ビジネス・スタンダードとエコノミック・タイムズが8月7日、インド溶媒抽出産業協会(SEAI:Solvent Extractors Association of India)の発表を引用し報じたところによると、今会計年度当初4ヶ月(2009/4-7)の飼料(cattlefeed)出荷量は昨年同期の190万8396トンから78万7857トンに59%減少した。内訳は大豆粕34万5315トン(138万9996トン)、菜種油粕35万5608トン(35万2156トン)、ピーナツ油粕0トン(5100トン)、ヒマワリ油粕726トン(0トン)、米粕4万4918トン(9万4641トン)、蓖麻子油粕4万1290トン(6万6503トン)(括弧内は前年同期の数字)。
SEAIのB V Mehta常務理事(ED)によると、インド産油粕の主要市場、東南アジアの需要が減退したことが、輸出不振の主因。インド政府が7月初めに脂肪種子の輸出を規制する姿勢を見せたことも、海外市場の需要に影響を及ぼした。インド政府はその後そうした動きを否定したが、海外市場に多少に関わらず後遺症が残った。昨年の脂肪種子と油粕の国内生産は低水準だったため、7月の供給量も前年同月に比べ下降した。その一方で国内需要が顕著に改善したため、当然の成り行きとして輸出が減少した。
輸出は、国内価格を一定水準に保ち、農民の利益を守ることに役立っている。油粕の海外市場は長期にわたる努力の結果開拓されたもので、インドは安定した供給源としての信頼を得て来た。もし政府が輸出を規制する懲罰的措置を採用するならこうした海外市場におけるインドに対する信頼は消失する他ない。
年初4ヶ月間に中国は13万7252トンの油粕をインドから輸入、内13万6592トンは菜種油粕で占められた。同期のベトナム向け輸出は前年同期の51万1401トンから23万8232トンに激減した。同様に韓国、日本、インドネシア、タイ向け輸出も減少したと言う。