SEAnews 2009-08-07 ArtNo.42513

【ニューデリー】インドは今会計年度第1四半期(2009/4-6)に24億1000万米ドルの衣料品を輸出したが、昨年同期の28億5000万米ドルに比べ15.4％の落ち込みを見た。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、ビジネス・スタンダードが8月5日、衣料品輸出製造業者協会(AEMA:Apparel Exporters and Manufacturers Association)が発表した統計数字を引用し伝えたところによると、中でも絹製品の輸出は前年同期の1億1600万米ドルから8200万米ドルに29.31％減少した。以下、人造繊維製品は同2億6100万米ドルから1億9000万米ドルに27.2％、綿製品は同21億7000万米ドルから18億6000万万米ドルに14.13％、羊毛製品は同1億1000万米ドルから9300万米ドルに7％、その他の衣料品は同2億米ドルから1億89000万米ドルに5.5％、それぞれ減少した。
AEPCのRakesh Vaid会長によると、輸出の落ち込みは全べての製品カテゴリーに及んでいる。昨年(2008-09)通年の衣料品輸出は前年の96億8000万米ドルから101億7000万米ドルに4％増加したが、通年の輸出目標11億6200万米ドルを14％下回った。
世界的景気後退の影響で2008年半ばから北米及び欧州の小売り部門からの注文が減少した。多くのエコノミストは復調は、遅いと予想している。3730億米ドルの世界衣料品市場におけるインドのシェアは、前年の3.3％から昨年の2.6％に縮小した。
2.6％のシェアを維持するだけでもインドは通年で180億米ドルを輸出する必要があり、そのためには270万人の追加雇用と、300億米ドルの投資を必要とする。
輸出単価も、米国向けは、2007年の1点当たり平均3.6米ドルから2008年の3.4米ドル、2009年の3.3米ドルへと下降線を辿っている。インド製品の価格競争力は他国に比べ20％ほど劣り、このためバングラデシュ等、より小規模な経済体に後れを取る結果を招いた。
AEPCはこのため新外国貿易政策に次の諸点を盛り込むよう求めている。①免税券(duty-free scrips)は目下のところ米国と欧州向け輸出の2％を占めているが、同シェアを5％に拡大する。②重点製品計画(focus product scheme)における衣料品の比重を拡大する。③資本財及び国内で生産されていない特殊繊維／糸／布地、裁ち屑、装飾品の輸入税を免除する。④消耗備品の輸入に対する一律5％の優遇税率を復活する。