【コルカタ】インドの今年の国内鉄鋼消費は6%前後の伸びが予想される。同伸び率は昨年の10%を下回るが、現在の経済環境を配慮すれば、依然として良好と言える。Tata Steel Ltd(TSL)のB. Muthuraman重役(MD)はこのほど以上の見通しを語った。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが7月31日報じたところによると、インド金属協会(IIM:Indian Institute of Metals)が30日主催した合同記者会見の席上、ArcelorMittalのSanak Mishraインドプロジェクト担当重役(CEO)は、「鉄鋼消費のこうした伸びはインド政府が推進するインフラストラクチャー・プロジェクトに伴うもの」と付言した。Muthuraman氏によると、今後鉱物及び金属部門が急成長を遂げることは疑いなく、アルミニウム、亜鉛、銅等の非鉄金属は2008-09年にも目覚ましい成長を遂げた。国民1人当たりの鉄鋼消費量は現在の50キロ前後から数年内に80~90キロに増加するものと見られる。先進国の国民1人当たりの鉄鋼消費量は400キロ前後のため、依然して格差は大きい。
IIM新会頭に就任したMishra氏によると、IIMは11月14-17日を『全国冶金学者の日(National Metallurgists Day)』に定め、西ベンガル州Kolkataで『金属・素材・技術展示会議』を主催する。
IIMの副会頭に就任したTSLのH. M. Nerurkar重役(ED)によると、IIMは、鉱物及び金属部門の長期人材育成計画を政府に進言する。IIMの調査によれば、現状のままでは同部門は近い将来深刻な人材不足に直面すると言う。