【ニューデリー】Steel Authority of India Ltd(SAIL)は主に建設業界で用いられる条鋼の価格をトン当たり1500~2000ルピー引き下げ、市場動向に照らして必要と認められれば今後一層の値下げも検討するとしている。一方、自動車業製造界や家電製造業界で用いられる鋼板のメーカーは値上げを準備している。
ザ・ヒンドゥーが7月9日報じたところによると、SAILのS. K. Roongta会長は8日催された会議の会場で、7月1日より条鋼を値下げしたことを明らかにした。それによると雨期に入り建設活動のスローダウンが予想され、需要動向次第では一層の値下げも考える。しかし、鋼板に関しては先月発表したトン当たり500~750ルピーの値引き停止は継続すると言う。
一方、先月一部の鋼板製品価格をトン当たり500~750ルピー値上げしたTata Steel幹部は、短期的に一層の値上げは考えていないと語った。
しかしビジネス・スタンダードが9日伝えたところでは、JSW SteelのJayant Acharya取締役は数日中に鋼板を値上げする可能性を示唆した。それによると、今月中に亜鉛メッキ鋼板等、亜鉛ベースの一部製品価格に小幅な調整を加えることを検討している。熱間圧延及び冷間圧延製品の値上げはまだ最終方針を決めていないが、目下価格に見直しを加えており、今月中に決定すると言う。
国内における値上げの動きは、国際価格の堅調な上昇基調に沿ったもので、Uttam Galva SteelsのAnkit Miglani取締役は「まだ値上げを決めた訳ではないが、目下サプライヤーと協議している」と語った。業界観測筋は亜鉛メッキ鋼製品はトン当たり750ルピーほど値上げされるものと予想している。Ispat IndustriesのAnil Sureka取締役も「国際価格が堅調なことから、2~3日中に値上げするか否か決める」と語った。