【ニューデリー】Pranab Mukherjee蔵相が民営化計画の青写真を示すことを約束して1日も経たぬ内、電力省、石油天然ガス省、鉄鋼省は、早くも民営化の手続き処理を開始した。8月には先ずNational Hydroelectric Power Corporation (NHPC)が、そして9月にはOil India Ltd (OIL)が株式公募を行う見通しだ。
インディアン・エクスプレスとビジネス・スタンダードが7月9日伝えたところによると、鉄鋼省は1ダース余りの候補企業の絞り込みを進めている。またSriprakash Jaiswal石炭産業相は、「石炭産業部門の公共企業はCoal India Ltd(CIL)とNeyveli Lignite Ltd(NLL)を含め、何れも株式公募を必要としている」と最近語った。
また大蔵省筋は、「証券取引所に既に上場されているものの、株式の公開比率が極めて低いSteel Authority of India Ltd(SAIL)やNational Mineral Development Corporation(NMDC)は、優先候補」と指摘している。SAILの85.82%、NMDCの98.39%の権益は、依然として政府が握っている。
今日、インドの公共・民間上場企業の株式公開比率は平均して15%以下にとどまっているが、Mukherjee蔵相は、「株式公開比率を少なくとも25%まで引き上げるべきだ」と語った。蔵相は、さらにNHPCとOILが公共企業の先頭を切って公募を行うことを示唆した。NHPCとOILは1年以上前から準備に着手、昨年10~11月の公募を予定していた。しかし9月のLehman Brothers破綻に続く世界的金融危機の発生で、公募計画を棚上げしていた。
電力省のHS Brahma次官によると、NHPCは8月に公開公募(IPO)を行い、総発行株式の10%に相当する新株を公開し1670クロー(US$3.42億)を調達することを目指している。政府も同時に5%の持ち分を売却する。第11次五カ年計画期間にその発電能力を現在の5200MWから2倍に拡大することを目指すNHPCは2万8000クロー(US$57.37億)の投資を必要としている。
OILは11%の新株を発行する計画で、政府は別に10%の持ち分を売却する。売却される政府持ち分には国営石油会社3社Indian Oil Corporation/Hindustan Petroleum/Bharat Petroleumを通じた持ち分も含まれる。OILは同株式の公開を通じ4700クロー(US$9.63億)を調達する計画で、マーチャントバンクと詳細を詰めていると言う。