【ニューデリー】国際金融公社(IFC:International Finance Corporation)とインド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)の共同で作成した『インドにおけるビジネス(Doing Business in India)』と題する調査報告書は、インドにおけるビジネスの容易さを、調査した世界180カ国中122位にランクした。
インディアン・エクスプレスが7月1日伝えたところによると、ビジネスをスタートするのが最もたやすいのは、ニューデリーで、以下ラジャスタン州のJaipur、アンドラプラデシュ州のHyderabadと続き、店じまいするのが最も容易なのはハイデラバード、パンジャブ州のLudhiana、マハラシュトラ州のMumbaiの順、これに対してハリヤナ州のGurgaon、グジャラート州のAhmedabad、そしてジャイプールでは、不動産登記がスムーズに運ぶが、その反面、契約の実行は至難と言う。報告書は、主要都市におけるこうしたビジネス慣行の不均衡が世界180カ国中インドが122位にランクされた主要な理由としている。ちなみに同ランクは昨年の120位から後退している。
その他の項目の順位を見ると、ビジネスをスタートする容易さは121位(114位)、建設許可取得の容易さは136位(132位)、借金の容易さは28位(25位)、投資家保護は38位(33位)、納税は169位(167位)、外国取引は90位(81位)と、軒並み昨年の順位(括弧内の数字)から後退している。僅かに不動産登記が105位(114位)と順位を上げている。この他、雇用の容易さは89位(89位)、契約実行の容易さは180位(180位)、事業清算の容易さは140位(140位)と、何れも横ばいで、特に契約実行の容易さが最下位のまま変わっていないのが注目される。
報告書は、インドは努力次第では67位に浮上し、域内のリーダー中国を追い越すこともできるとし、そのために先ず、会社法(Companies Act)の改正と、債権者の権利拡大を勧告、また破産管理人のための訓練プログラムを準備し、十分な量のライセンスを発行するよう求めている。