1995-02-07 ArtNo.424
◆<星>当局のベアリングズ事件への対応に満足:首相
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相は5日、最近発生したベアリング事件に対するシンガポール当局の時宜を得た対応に満足の意を表明した。
オーストラリアのキー・ティング首相との共同記者会見の席上、ゴー首相が記者団の質問に答えたところによれば、ベアリング事件の調査報告は当該事件が純粋にベアリング社内部の管理問題に由来するものであることを示すと同時に、シンガポールの関係当局がベアリング・フューチャーズ・シンガポール(BFS)の取引に対して十分な監督機能を果たしていたことを証明している。シンガポール当局は問題の発生を予見し、関係方面に警告を発するとともに、保証金の増額を通知、ベアリング側もこれに従ったことから、同事件により何等損害を被らなかったと言う。 一方、BFSのニック・リーソン当時支配人(GM)がシンガポールを脱出した翌日(2/24)クアラルンプルのリージェント・ホテルから同僚にFAXしたメモを入手したBT紙は、リーソン氏は同メモの中で職務上及び個人的なプレッシャーから精神的崩壊寸前に追い込まれたとし、同僚に辞職の意思を表明しているが、同時点では自身が手掛けた取引によりベアリング社が倒産することまでは気づいていなかったようだと指摘している。(ST,BT,LZ:3/6)
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