【チェンナイ】産業公害に対する懸念と、運転コストの増大から欧米では既に4000社近い鋳造業者が倒産しており、この方面の需要はインド、中国、ブラジルにシフトしつつある。
インディアン・エクスプレスが6月25日報じたところによると、市場調査会社Frost & Sullivan(F&S)は『インドにおける自動車用鋳鉄市場の戦略的分析(Strategic Assessment of the Automotive Ferrous Castings Market in India)』と題する報告書の中で以上のように見通している。それによると、商用車やトラクターに対する需要は大馬力のものにシフトしており、鋳鉄製のシリンダー・ブロックやシリンダー・ヘッドの需要が拡大するものと見られる。インドにおける乗用車と多用途車(utility vehicle)市場は年率10%の成長が望め、自動車向け鋳鉄市場の先行きは明るい。
インドにおける鋳鉄生産全体に占めるねずみ鋳鉄鋳物(gray iron casting)の比率は59.6%で、2007年の需要は33万6049トン、球状黒鉛鋳鉄品(Spheroidal graphite iron castings)の同比率は40.4%で、2007年の需要は22万7959トンだった。