【ニューデリー】国営電力会社NTPC Ltd(旧社名National Thermal Power Corporation)は、Reliance Industries Ltd(RIL)が、インド東海岸沖合のKrishna Godavari(KG)海盆KG-D6鉱区で採取した天然ガスを、1mmbtu(million metric British thermal unit)当たり4.2米ドルで購入する方針を固め、RILと契約調印に向け詰めの交渉を進めている。ただし両社間の訴訟の対象になっているグジャラート州Kawasと同州Gandharの両発電所への供給は除外される。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとエコノミック・タイムズが6月23日報じたところによると、NTPCのR S Sharma会長兼MDは23日記者会見し、以上の方針を語った。それによると、NTPCは、KawasとGandharの両発電所に対する供給価格を巡る法廷訴訟の結果に関わらず、市場価格でRILからガスを購入する用意がある。同購入契約(GSPA:gas supply and purchase agreement)はKawasとGandhar両発電所以外のNTPCの全ての発電所に対するKG-D6ガスの供給をカバーしたものになる。両社の話し合いは、今月末までにあと1回の協議でまとまる可能性がある。
特別閣僚グループ(eGoM:empowered group of ministers)が承認したガス利用配分政策(gas utilisation and allocation policy)の下、RILは電力部門に16.66mmscmd(metric million standard cubic meter per day)のKG-D6ガスを供給することになっており、内2.67mmscmdがNTPCに配分される。
他の発電会社は既にRILとGSPAを結んでおり、NTPCのみが調印を拒んで来た。NTPCはKawasとGandharの両発電所の供給契約を巡る訴訟の結果が出るのを待っていたものと見られる。RILは両発電所に向こう17年間にわたりガスを供給する契約を、1mmbtu当たり2.34米ドルの最低価格で落札したものの、これを反故にした経緯がある。
インディアン・エクスプレスが24日伝えたところでは、Sushilkumar Shinde電力相はNTPCとRILのガス供給価格を巡る訴訟に介入する考えがないことを明らかにした。