【ニューデリー】インド政府はテロリスト対策も兼ね2011年末までに全国民に多目的身分証明カード(MNIC:Multipurpose National Identity Cards)を発行する計画だ。
デカン・ヘラルドとビジネス・スタンダードが5月26/27日報じたところによると、このほど再任されたP Chidambaram内相は25日記者会見し、以上計画を明らかにした。
政府筋によると、全国情報センター(NIC:National Informatics Centre)/インド工科大学(IIT:Indian Institute of Technology)Kanpur校/国営Bharat Electronics Ltd(BEL)/国営Indian Telephone Industries Ltd(ITIL)/国営Electronics Corporation of India Ltd(ECIL)/連邦情報局(IB:Intelligence Bureau)等の代表から成る技術委員会の提案に基づくMNICプロジェクトの下、『全国住民登記所(NPR:National Population Register)』が2011年までにMNICの発行を準備する。
手続きや技術的複雑さを配慮し、先ず12州と1連邦直轄地の選ばれた地域でパイロットプロジェクトを進める。パイロット・プロジェクトでは18歳以上の公民(citizens)に、それぞれ異なる認証番号を記したマイクロプロセッサー内蔵のスマート・カードを発行する。沿海地域の数県とアンダマン・ニコラス諸島において既にパイロット・プロジェクトが進められている。インド政府はマハラシュトラ州Mumbaiにおける同時多発テロの実行犯が海路インドに侵入したことを重く見、先ず沿海地域でパイロット・プロジェクトを進める方針を決めた。
NPRの創設は、登記ベースの国勢調査時代の幕開けを告げるものと言え、近い将来、出生/死亡届けをベースにしたリアル・タイムの人口統計を何時でも手に入れることができるようになる見通しだ。ちなみにインドの人口は2011年までに12億人に達すると言う。