SEAnews 2009-05-22 ArtNo.42247

【ニューデリー】順調な時だけ友達面するフェアウェザ・フレンドは遠ざけるに越したことはないが、統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)が国会上院にも睨みを効かすためには、選挙運動期間にUPAから離脱した国民人民党(RJD:Rashtriya Janata Dal)／社会党(SP:Samajwadi Party)／国民の力党(LJP:Lok Janashakti Party)と国民会議派が良好な関係を維持することが不可欠と言える。
デカン・ヘラルドが5月21日報じたところによると、総議席数245の国会上院に国民会議派は70議席を有するに過ぎない。これに対して全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)は、インド人民党(BJP:Bharatiya Janata Party)の47議席、人民党統一派(JDU:Janata Dal United)の6議席、シバ軍団(SV:Shiv Sena)の4議席、新人民党(BJD:Biju Janata Dal)の4議席、アカリ党(Akali Dal)の3議席を含め合計102議席を有する。この他、左派戦線が22議席、全インド・アンナ・ドラビダ進歩同盟(AIADMK:All India Anna Dravid Munetra Kadgam)が7議席を保持している。
国会上院における劣勢により、再発足したUPA政権が危殆に陥る恐れはないが、法案をスムースに通過させるには、幅広い支持基盤を構築する必要がある。特に保険業の外国直接投資(HDI)上限を26％から49％に引き上げる問題や年金法の改正等、センシチブな法案を通過させる際には、上院に6議席を有する民族主義会議派(NCP：Nationalist Congress Party)や4議席を有するドラビダ進歩党(DMK:Dravida Munetra Kazhagham)、そして各2議席を保持する草の根会議派(TC:Trinamool Congress)と国民会議(NC:National Conference)の支持は肝要である。UPA政権は第三戦線と第四戦線の支持も期待でき、SPの13議席、大衆社会党(BSP:Bahujan Samaj Party)の10議席、RJDの4議席、世俗主義人民党(JDS:Janata Dal Secular)の2議席、LJPの1議席、シッキム民主戦線(SDF:Sikkim Democratic Front)／ミゾ国民戦線(Mizo National Front)／ボドランド民族戦線(BPF:Bodoland People's Front)の各1議席を加え、さらに無所属の7議席や9人の推薦議員を加えることができれば、何とか過半数に手が届くと言う。