【チャンディガル】ハリヤナ州インフラストラクチャー工業開発公社(HSIIDC:Haryana State Infrastructure and Industrial Development Corporation)は同州Panipatに石油化学ハブを開発する計画を単独で実行する方針を決めた。
インディアン・エクスプレスが5月12日報じたところによると、HSIIDC幹部はこのほど同紙に以上の方針を語った。それによると、HSIIDCは3700クロー(US$7.4億)を投じIndian Oil Corporation(IOC)のパニパット製油所に隣接した4000エーカー以上の土地に2段階に分けて石油化学ハブを開発する。第1段階の開発に必要な2000エーカーの土地の内900エーカーを既に確保している。
HSIIDCは当初IOCと対等出資でプロジェクトを進める計画だったが、IOCは対等出資パートナーとしての参加を見合わせる方針を決めた。このためプロジェクトが遅延する可能性がある。HSIIDCは民間企業と提携することも計画、開発やオーナーシップの方式に検討を加えている。
ハリヤナ州政府とIOCは2004年6月22日に石油化学ハブを開発する覚書を交換した。その際州政府は、IOCや将来のパートナーに奨励措置パッケージを適応する方針を決めている。しかし、石油製品の価格補助に伴う損失が嵩み、IOCは2008年9月、HSIIDCに対等出資パートナーとしての地位を返上する意向を伝えた。HSIIDCはIOCに対してどれほどの出資が可能か、また完全に手を引く場合、パニパット製油所の製品を原料として石油化学ハブに供給することを保証できるか否かを質している。
IOCはパニパット製油所の年間原油処理能力を600万トンから1200万トンに拡張しており、石油化学ハブは、同製油所で生産される石油製品を原料として利用する。また石油化学ハブが稼働すれば下流部門産業、取り分け北部諸州を拠点にするポリマー産業は恩恵を受けられる。
石油化学ハブは1万5000クロー(US$30億)以上の下流部門投資の呼び水になり、直接に2万人に就業機会を提供する。石油化学ハブが完全に稼働すればさらに2万5000~3万クロー(US$50億-60億)の投資も行われる見通しと言う。