【ニューデリー】インド政府は、Reliance Industries Ltd(RIL)のKrishna Godavari(KG)海盆天然ガス田の生産量が40mmscmd(metric million standard cubic meters per day)を超えた際には、鉄鋼産業に優先的に同ガスを配分する方針を決めた。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥー、インディアン・エクスプレスが4月28/29日、政府筋の言として報じたところによると、Pranab Mukherjee外相が座長を務める新探査ライセンス政策(NELP:New Exploration Licensing Policy)下のガス価格と商業利用に関する特別閣僚グループ(eGoM:empowered group of ministers)は、最近の会議の席上、以上の方針を決めた。石油天然ガス省は、同方針に基づき、鉄鋼省に鉄鋼各社が必要とするガスの量や現在どのようなソースからガスを調達しているのかと言った詳細を報告するよう求めた。
スチール生産過程で天然ガスを使用しているメーカーには、Essar Steel、Ispat Industries、Vikram Ispatが含まれる。これら3社は、ガス・ベースの海綿鉄技術を用いて年間800万トン以上のスチールを製造している。これら3社が使用している合計5.76mmscmdのガスの23.42%はGas Authority of India Ltd(GAIL)から手に入れている。
Ruia一族が経営するEssar Steelだけで6mmscmdのガスを必要としており、同社は目下のところGAILと他の公共部門石油会社から供給を受けている。Essar SteelはGAILから3.1mmscmdのガスを購入する契約を結んでいるが実際に供給されているのは20%の0.66mmscmdに過ぎない。Ispat Industriesが供給を受けている量も契約量の40%に過ぎず、Vikram Ispatに関しても状況は変わらない。ガス供給不足からこれらの企業は生産規模の縮小や他の方式による生産を強いられている。
これ以前にeGoMは、RILのKGガス配分に関して電力部門と肥料部門を優先する方針を決めていた。