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2009-04-24 ArtNo.42169
◆テレコム産業の最大のリスクは予想不可能な法制
【ニューデリー】インド・テレコム産業が直面するリスク要因のトップは法制、以下、拡張資金の調達、契約者の解約移動、共有テレコム・インフラの料金設定の順。
インディアン・エクスプレスが4月20日伝えたところによると、インド・テレコム産業の成長は目下、世界的な景気後退の影響を被っているが、アナリストらは以上のリスクを列挙し、一層の悪夢に直面する可能性を指摘する。
Boston Consulting GroupパートナーのAshish Iyer取締役によると、法制は最大のリスク要因で、テレコム企業は次に如何なる規制が敷かれるか予想がつかない。
Ernst & YoungのPrashant Singhalテレコム部門主任も「最大のリスクは法的環境」と語る。それによると法制のロードマップが示されないため、向こう3年間に如何なる規則が導入されるか予測できない。
アナリストらによると、テレコム関連の法・規則はその時、その時変化し続けている。インドに進出した企業は、一連の規則により規制されるが、数ヶ月もしくは数年後に新たな規則により躓く恐れがある。こうした規則は、前もって知ることができるなら、インド進出など考える余地のないものと言う。
例えば、昨年ライセンスを取得したテレコム企業のプロモーターがその持ち分を売却することを禁止することが最近提案された。同提案は、ライセンスと周波数域を取得した関係企業が、外国パートナーと提携してサービスを開始する準備に取りかかった矢先になされた。同提案が、目下サービス範囲を拡張しつつある既存オペレーターにも遡って適応されるとすれば、一層皮肉な結果を招くものと見られる。
Singhal氏によると、拡張計画に取り組むテレコム企業にとって、今日の市場環境の下で必要資金を調達するのは、もう1つの大きなリスク要因と言える。
Iyer氏は、「契約者の大きな部分が、別のサービス・プロバイダーに移動する事態に対処する方策を準備していないとすれば、これも大きなリスク要因になる。今会計年度第2四半期には携帯電話番号ポータビリティ(MNP:mobile number portability)制度が4メトロで導入され、その後全国に拡大される。MNPは契約者の移動を加速するが、果たしてテレコム企業は準備ができているだろうか」と指摘する。同氏によると、過去数ヶ月、毎月1000万人以上の携帯電話契約者が追加されているが、大きな部分は、契約者の移動によるものと言う。
この他、テレコム・インフラを共有する際の料金システムもリスク要因になる。ほとんど全てのテレコム企業がインフラ管理部門を分離し、他社と共有する方式を採用しているが、こうした共有制度を管理する条件や料金規則は存在しない。サービス契約者は急増しているが、ネットワークのキャパシティーがそれに応じて拡張されるか否かが問題である。実際のところ国営電話会社Bharat Sanchar Nigam Ltd(BSNL)は既にネットワーク・キャパシティー不足に直面していると言う。
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