2009-04-24 ArtNo.42162
◆2009-10年GDP成長率5.7%:中央銀行
【ニューデリー】中央銀行Reserve Bank of India (RBI)は、2009-10会計年度の国内総生産(GDP)成長見通しを6%から5.7%に下方修正した。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥー、エコノミック・タイムズが4月21/22日伝えたところによると、RBIはこのほど発表した『2008年-09年マクロ経済・金融事情(Macroeconomic and Monetary Developments in 2008-2009)』報告書の中で、『2009-10年度専門予測者調査(professional forecasters' survey, for 2009-2010)』に基づき、その成長見通しを明らかにした。
一方、2008-09年のGDP成長率は2008年12月の調査では6.8%と予想されたが、2009年3月の調査では6.6%に下方修正された。
第1四半期(2009/4-6)の業況見通しは、繊維産業を除きポジティブとなっており、様々な業種の多くの企業が穏やかな成長を予想している。とは言え大企業に比べ小企業の見通しはそれほど楽観的でない。
卸売物価指数(WPI)をベースにしたインフレ率は4月4日までの1週間に、前週の0.26%から0.18%に下降したが、異なる消費者グループを対象にした消費者物価指数(CPI)をベースにした2009年1-2月の間のインフレ率は9.6~10.8%と、依然高い水準にある。WPIを基準にしたインフレ率と、CPIを基準にしたインフレ率の相違は、RBIの通貨政策立案に際して重要なポイントになっていると、報告書は指摘している。CPIでは食品グループが大きな比重を占めるため、最近の食品の値上がりが、CPIをベースにしたインフレ率を押し上げ、WPIをベースにしたインフレ率との差を拡大させる原因の1つになったと言う。
中央銀行のArvind Virmani主任経済顧問によると、2009-10年のGDP成長率は、米国経済が何時底入れするかにより、5.5~7.5%と見積もられる。米国経済が今年9月までに底入れした場合、6.5~7%以上の成長が望めるが、さもなければ5.5~6.5%の水準にとどまる。何れにしても国際通貨基金(IMF)が予測した5.1%や、世界銀行が予想した4%、あるいはアジア開発銀行が予測する5%を上回るのは確かと言う。
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