2009-04-21 ArtNo.42155
◆L&T/ロシア企業Atomstroyexport、核反応炉事業で提携
【ムンバイ】インドの民間エンジニアリング会社Larsen and Toubro (L&T)は、ロシア企業Atomstroyexport JSC (ASE)と、このほどモスクワでロシア製核反応炉VVER 1000に関わる協力覚書に調印した。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとザ・ヒンドゥーが4月16日伝えたところによると、L&TのM.V. Kotwal上級副社長兼取締役とASEのDan Belenkiy社長が調印した関係覚書の下、両社は協力して、インドとロシアが2008年12月5日に調印した原子力協力協定に伴って生じる設備やサービス需要に応じる。2008年12月5日に調印された協定の下、両国はタミールナド州Koodankulamに核反応炉KK3-6を4基増設するとともに、インド国内の他の場所にロシア製の別の核反応炉を設けることになっている。
L&Tのステートメントによると、State Corporation Rosatom子会社のASEは核施設に関わる政府間建設契約の実行を担当する指導的エンジニアリング会社で、中国/インド/イラン/ブルガリア等で活動している。
L&TとASEは協力してKoodankulam原子力発電所を建設する他、インド国内や国外においてVVER反応炉を含むロシア製電力設備の建設工事を手がける。L&Tはこれにより、VVER関連コンポーネントやシステムの製造/サービス業務に進出できる。
インド独自の原子力発電計画において加圧重水炉(PHWR:Pressurized Heavy Water Reactor)設備の製造/建設/プロジェクト・マネージメントに関わって来たL&Tは、米国機械学会(ASME:American Society of Mechanical Engineers)から、核反応炉の主要設備に『N』および『NPT』認定スタンプを押すことを認められている。
L&TはKoodankulam原子力発電所のKK1-2 VVER反応炉の建設・配管工事面で重要な役割を演じた。
L&Tは今年1月には米国企業Westinghouse Electric Companyと1000MWの核発電プラントを建設するための覚書を交換した。同覚書の下、L&TはWestinghouse AP 1000型軽水炉の建設、構造物/パイピング/設備モジュールの製造を引き受け、Westinghouseは設計/工学/重要資材の調達を担当する。
L&TはまたAtomic Energy of Canada Ltd (AECL)と、改良型カナダ式加圧重水炉ACR1000に関わる協力覚書を結んだ。両社は協力して価格競争力を備えたACR1000モデルの製造を目指すと共に、インド国内や海外で原子力発電所関連EPC(engineering, procurement and construction)契約の獲得を図る。
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