【ニューデリー】インド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)が実施した業況見通し調査によると、大部分の業種が2009-10年の輸出成長率は無視できるほどか、マイナスに落ち込むと予想したが、製薬業だけは16%の成長を見通した。
ビジネス・スタンダードが4月6日伝えたところによると、11業種中5業種は新年度の輸出は横ばい、3業種は5%以下の緩やかな伸びを予想、全体の61%がインド産品に対する海外市場の需要は縮小するか横ばいと見通した。
米国と欧州からの受注が減少した他、西アジア、東南アジア諸国連合(ASEAN)、そして日本の需要がより急速に下降しているとの回答がなされた。しかし製薬業はこうした潮流に反して16%の成長を予想した。これには中国の製薬業の世界的プレゼンスが依然弱いことや医療支出は景気の変動に左右され難いことが関係しているものと見られる。とは言え、2008-09年の23%の成長率を下回っている。
多くの輸出業者が2008-09年に海外需要の軟化を感じており、手工芸品/海産物に関しては約4分の1の下降が予想された。これに対して10%以上の成長を予想した業種にはエンジニアリング製品/製薬/ゴム製品/ガラス製品/セラミック製品が含まれる。
また調査対象企業の半ばは、ルピーの対米ドル相場の下降は、企業利益にさしたる影響を及ぼさないと回答した。
世界貿易機関(WTO)は2009-10年の世界貿易が9%のマイナス成長を記録すると予想しており、これは第二次世界大戦後記録されたものとしては最大の落ち込みと言える。商工省のGopal K Pillai次官は、2009-10年の輸出成長率は2008-09年と同レベルと最近見通した。2008-09年初11ヶ月の輸出成長率は7.3%と、前年同期の23.7%から顕著に鈍化している。2008-09通年の成長率は5月1日に発表される予定だ。