【ニューデリー】世界的に鍛造/鋳造設備を含む重要原子力設備を製造する施設は欠乏しており、インド企業はこの種の設備を製造する大きな機会に恵まれている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月22日伝えたところによると、国際原子力機関(IAEA:International Atomic Energy Agency)の最新報告書の中で、インド国営重電機会社Bharat Heavy Electricals Ltd (BHEL)の幹部は以上のように見通している。
今日、圧力容器等の原子炉重要コンポーネントの製造能力を有するのは、ロシアを除けば、日本製鋼所とフランス企業Creusot Forgeの2社のみで、両社の製造施設は2010年まで予約で一杯になっている。したがってBHEL幹部の言う通り、インド企業が同領域に進出する大きな機会が存在する。
IAEAの『核エネルギーの国際的地位とプロジェクト(International Status and Prospect of Nuclear Power)』と題する報告書は、世界的な原子力ルネッサンスの過程で、原子力設備の製造キャパシティーの大きな部分がインド、中国、韓国と言った東方にシフトする可能性を指摘している。
インド原子力市場の開放に伴い、地元企業は先を争って原子力設備の製造を計画、Bharat Forgeはフランス企業Arevaと共同で核設備用の鍛造施設を設ける計画を発表した。Larsen & Toubro (L&T)とBHELも原子力関連鍛造施設を設けることを計画している。L&TとBHELは共同で核反応炉コンポーネントを製造するとともに、軽水炉ベース核発電所関連の土木工事を手がけることも計画している。この他、L&TはWestinghouseおよびカナダ企業AECLと反応炉の製造で提携、BHELも同様の合弁の機会を探っている。