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2009-03-27 ArtNo.42065
◆議席配分巡りUPAに内紛、サードフロントに出番も
【ニューデリー】統一進歩連合(UPA:United Progressive Alliance)が、ヒンディ・ハートランドとされる北部のみならずタミールナド州においても、議席配分を巡る主要パートナー間の紛争に直面、足並みに乱れが生じる中で、サードフロントの間に政権の座を窺う動きも生じている。
デカン・ヘラルドとビジネス・スタンダードが3月22/23/24日報じたところによると、ビハール州において、国民人民党(RJD:Rashtriya Janata Dal)と国民力党(LJP:Lok Janashakti Party)から僅か3議席を配分されメンツを失った国民会議派は21日、同州に37人の候補を立てる方針を明らかにした。これに激怒したRJD党首Lalu Prasad運輸相は、国民会議派とジャールカンド解放戦線(JMM:Jharkhand Mukti Morcha)との間の選挙協力が合意されたばかりの隣接するジャールカンド州に4人の候補を立てる考えを明らかにした。ビハール州における議席配分に関して、Prasad氏は、「国民会議派はビハール州にほとんど支持基盤を保持していない」と指摘した。ちなみに2004年の選挙ではビハール州の40議席中RJDが26議席、LJPが8議席、国民会議派が4議席、ナショナリスト国民会議派(NCP:Nationalist Congress Party)とインド共産党(CPI:Communist Party of India)が各1議席を獲得した。Prasad氏は、24日の報道によると、当初国民会議派に配分した3議席も解消し、新たに3人のRJD候補を追加指名した。
一方、ウッタルプラデシュ州では、国民会議派と社会党(SP:Samajwadi Party)の選挙協力交渉が物別れに終わり、SPは全80議席中76議席を争う方針を発表、国民会議派は当初予定の24人に加え、新たに15人を立候補させる。
定員545人の国会下院に合計134人の議員を送り込んでいるビハール/ジャールカンド/ウッタルプラデシュ3州において議席配分を巡る内紛が生じたことは、UPAの前途に陰影を投じている。
ビジネス・スタンダードが22日、CPI筋の言として伝えたところによると、南部タミールナド州においても勤労者党(PMK:Pattali Makkal Katchi)が、UPAと袂を分かち全インド・アンナ・ドラビダ進歩同盟(AIADMK:All India Anna Dravid Munetra Kadgam)のJ Jayalalitha女史と手を結ぶ動きを見せている。Jayalalitha女史は、CPIマルクス主義派(M)とCPIに各2議席を配分した後、PMKには7議席をオファーするものと見られる。これらの選挙区とは、PMKが既に議席を有するArakkonam/Chidambaram/Dharmapuri/Puducherry、DMKと国民会議派の地盤のSriperumbudur/Mayiladuturai、そして新選挙区Tiruvannamalai。こうした選挙区の多くは国民会議派にとっても重点地区で、PMKとAIADMKが共闘すれば、国民会議派はタミールナド州において多くの議席を失う恐れがある。
国民会議派は、キャプテンVijaykanth氏に率いられる全国進歩ドラビダ党(DMDK:Desiya Murpokku Dravida Kazhagam)との提携を模索している。Vijaykanth氏が12議席を要求しているのに対して、国民会議派は6議席をオファーしていると言う。
CPI(M)のPrakash Karat書記長によると、国民会議派は1月の党代表会議の席で、他党との選挙協力は州レベルに限り、全国レベルの協力はしない方針を決めたが、これはUPA政権の前途に自ら地雷を埋設したに等しい。UPAの構成メンバーは、様々な州でUPA以外の党と選挙協力するものと見られ、選挙後には、UPAのメンバーが様変わりする可能性がある。
またナショナリスト国民会議派(NCP:Nationalist Congress Party)のSharad Pawar党首は、国民会議派ともインド人民党(BJP)とも相容れない。こうしたことからサードフロントに再び出番が回って来る可能性が存在すると言う。
西ベンガル州では、タタ・グループの10万ルピー・カー工場計画を移転に追い込んだMamata Banerjee女史(バジパイ政権時代の鉄道相)に率いられる草の根会議派(Trinamool Congress)が23日、サードフロントとも、BJPを中核とする全国民主連盟(NDA:National Democratic Alliance)とも提携せず、西ベンガル州においては国民会議派と選挙協力を組む方針を明らかにした。
UPA議長を兼ねる国民会議派のSonia Gandhi総裁は23日カルナタカ州DavangereのBapuji MBA College(Bapuji Education Institute)の校庭で催された選挙キャンペーンの席上、「多くの首相志望者を抱えるサードフロントは安定した政権を樹立することができず、ヒンドゥー中心主義(communal)のBJPに率いられるNDAはインドの統一と安全を脅かす」と述べ、有権者にUPA支持を訴えた。
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