2009-03-23 ArtNo.42062
◆ロシア政府、Sistema-Shyamの20%権益買収
【ニューデリー】ロシア政府はインドの電話会社Sistema-Shyamの20%権益を6億8000万米ドル強で買収する計画だ。これによりSistema-Shyamの時価は約34億米ドルドルと言うことになる。
エコノミック・タイムズが3月19日伝えたところによると、ロシアの日刊経済紙Kommersantは18日以上の消息を伝えた。ロシアおよび独立国家共同体(CIS)最大規模の複合企業Sistemaは、合弁会社Sistema-Shyamの74%の権益を保持しており、残りのシェアは地元のShyam Groupが握っている。ラジャスタン州でRainbowブランドの移動体通信サービスを手がけるSistema-Shyamは、昨年初、他の新会社8社とともに全国通信サービス免許を取得、向こう数週間内にタミールナド州、チェンナイ市、カルナタカ州、西ベンガル州、コルカタ市におけるサービスを開始する。
ロシア政府によるSistema-Shyamの権益買収は、2009年連邦補正予算草案に含まれている。今回の取引が完了すると、Sistemaの持ち分は54%に縮小するが依然として過半数権益を維持することになる。またShyam Groupの持ち分はこれまで通り26%に保たれる。Sistema-Shyam筋によると、今回の動きはインドとロシアの関係を緊密にし、合弁会社にとっても良いことと言う。
インドはソ連邦が崩壊する以前にロシアに対して莫大な負債を負うていた。両国の合意の下、中央銀行Reserve Bank of India (RBI)に同ルピー建て債権の口座が設けられ、ロシア政府やロシアの民間企業がインドで投資活動を行う際に同資金が利用できるようになった。今回のロシア政府によるSistema-Shyam権益買収にも同資金が利用される。
SistemaのVladimir Evtushenkov会長が昨年ET紙に語ったところによると、既にSistema-Shyam合弁事業に10億米ドルを投資した同社は、2009-10年中に別に15億米ドルを投じる計画で、2012年までに電話契約者の数を3500万人以上に拡大する。これはほぼ7%の市場シェアに相当する。Sistema-Shyamは当面、CDMA方式に照準を合わせるが、GSM方式を採用する選択肢も ロ持する。
Sistemaはまたハイテク製造業、観光、製薬、不動産等、インドの他の産業領域に投資することも計画、近くテクノロジー企業Sitronicsのインド・オフィスを設ける。SitronicsはロシアとCIS諸国においてソフトウェア、設備、システム統合、情報技術(IT)ソリューション、マイクロエレクトロニクス・ソリューション等のテレコム関連ソリューションを提供、中欧および東欧にもプレゼンスを築いていると言う。
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