【ニューデリー】卸売物価指数(WPI)をベースにしたインフレ率は、主に製造業品目の値下がりを背景に2月7日までの1週間に過去14ヶ月来最低の3.92%を記録、大幅な下降を見た前週の4.39%や昨年同期の4.98%を下回った。
ビジネス・スタンダード、インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが2月19日伝えたところによると、2月7日までの1週間には一次産品グループの値上がり幅が8%(9.1%)、燃料・電力グループが-3.0%(-3.5%)、製造業品目グループが4.9%(5.5%)と、前週の値上がり幅(括弧内の数字)を概して下回り、燃料・電力グループは引き続き値下がり基調を維持した。特に、砂糖、輸入食用油、綿糸等の繊維を初めとする製造業品目の値下がりが目立ち、化学品、鉄鋼、ケーブル等も値を下げた。しかし豆類、野菜、メイズ等の一部の食品は値上がり、茶は値下がりした。また原油の値下がりに関わらず、ナフサは10%、燃料油(furnace oil)は5%値上がりした。
インド政府が1月28日、ガソリン/ディーゼル/液化石油ガス(LPG)の公定価格を引き下げたのを引き金にインフレの沈静化に拍車がかかり、1月31日までの1週間には、前週の5.07%を大きく下回る12ヶ月来最低の4.39%が記録され、昨年同期の4.74%も下回った。
中央銀行Reserve Bank of India(RBI)のD Subbarao総裁は、2月18日東京で主要政策金利の一層の引き下げを示唆したが、総裁のこの発言はインフレの急速な鎮静と工業生産指数(IIP)のマイナス成長(次項参照)を背景になされたものと見られる。
一方、12月6日までの1週間のインフレ率は、これ以前に発表された6.84%から6.56%に下方修正された。