1995-12-06 ArtNo.4193
◆<星>NEC、S$2億~3億投じ64メガDRAM製造
【シンガポール】NECは少なくとも2億~3億Sドルを投じて64メガビットのDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)チップをシンガポールで製造する計画だ。
NECはこれまでにシンガポールに2億4000万Sドルを投資、内7000万Sドルは昨年16メガビットDRAMチップの製造倍増計画に投じている。同社は来年3月までに16メガビットDRAMの月産量を400万ユニットに倍増、マイクロ・コントローラー及びカスタマイズされた集積回路(IC)の月産量も50%増の300万ユニットに拡大する。これに伴い4メガビットDRAMの月産量は2分の1の150万ユニットに縮小する。NECエレクトロニクス・シンガポールのMichael Buchholz氏は、以上の目標を達成するには少なくとも2億4000万Sドルの追加投資が必要としている。NECセミコンダクター・シンガポールは目下アンモーキオに1万3800平方フィートの工場を有するが、16メガビットDRAMの製造拡張のため今年初めにテク・プレース2に2700平米、またシカゴ・テレフォン・システム・ビルディングに4000平米の工場スペースを借り受けており、後者は来年1月から操業を開始する。NECセミコンダクターのマナベ重役(MD)によると、今年度営業額は20億Sドルをマークする見通しで、従業員も現在の800人から900人に拡大、更に新たな製造スペースの賃貸も計画されている。64メガビットDRAMの製造は1997年にスタートする予定で、投資額は未定だが、大型投資になる見通しだ。しかし同氏は既に米国と英国にウエハー工場を有するため、シンガポールにもウエハー・ハブを設ける可能性は少ないと語った。
NEC東京本社が4日発表したところによれば、同社は明年3月末までに120億円(S$1.2億)を投じてシンガポール及びマレーシアにおける半導体生産を拡大する計画で、内50億円がシンガポールにおける16メガビットDRAMの製造拡大に投じられる。またマレーシアにおける70億円の投資額の一部も16メガビットDRAMの製造に投じられ、明年3月までに月産100万ユニットの製造が目指される。同社はまた住友商事と合弁で1997年初にインドネシアでICとトランジスターの製造に着手すると言う。(ST,BT,LZ,STAR:12/5)
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