【ニューデリー】フランス拠点の世界最大の核発電設備会社Arevaは4日、Nuclear Power Corporation of India Ltd (NPCIL)と、インドにおける核反応炉の建設と、核燃料の供給に関する覚書を取り交わした。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインとザ・ヒンドゥーが2月5日報じたところによると、アレヴァのMs Anne Lauvergeon重役(CEO)とNPCILのDr S.K. Jain会長がこの日関係覚書に調印した。これによりアレヴァは米国や日本のライバルに先んじて急成長するインドの核発電設備市場に進出する切符を手に入れた。
NPCILのステートメントによると、アレヴァはインド国内に各1650MW(メガワット)の『欧州加圧水炉(EPR:European Pressurised Water Reactor)』2~6基を建設、これらの反応炉の耐用期間を通じて核燃料を供給する契約の詳細を今後NPCILと協議する。
Prithviraj Chavan国務相(総理府担当)が、調印式後記者会見し語ったところによると、これはインドをターゲットにした核封じ込め政策を打開する商業上の最初のステップで、マハラシュトラ州Jaitapurに開発される予定の原子力パーク内に最初の2基の核反応炉が設けられ、その後さらに4基が追加される。
インドは米国、フランス、ロシア等の友好国と協力してさらに多くの核反応炉を設ける計画で、政府は追って各6~8基の核反応炉を設けることができるさらに多くの原子力パーク候補地を発表する。ロシアは1988年に結ばれた二国間協定に基づき既にタミールナド州Koodankulamに核反応炉を建設中で、米国もインドにおける核ビジネスを手に入れるべくピッチを上げている。
NPCILオフィシャルによると、最初の2基の核反応炉建設に関わるアレヴァとの契約は今年末に調印される見通しだ。
Lauvergeon女史によると、インドの国内市場と国際市場向けに核反応炉コンポーネントを製造する交渉を複数のインド企業と進めている。アレヴァは約60年と見積もられる核反応炉の耐用期間を通じて核燃料を供給することを約束する。同社はオーストラリア、カザフスタン、ナイジェリアを含む様々な国のウラニウム鉱山権益を保持している。
アレヴァは昨年12月、NPCILの核反応炉に300トンのウラニウムを供給する契約に調印、今年1月にはBharat Forge Ltdと発電設備用大型鍛造部品の製造に関わる初歩的契約を結んでいる。