【ニューデリー】鉄鋼省は、国営鉱物貿易会社Mining and Mineral Trading Corporation (MMTC)が、鉄鉱石輸出を独占経営すると言う、MMTCの提案を棄却した。
インディアン・エクスプレスが2月3日報じたところによると、鉄鋼省の回答によれば、一部の企業がある種の事業を独占もしくは寡占するシステムの廃止を提案したHoda委員会の報告を政府は支持しており、この点からもMMTCの提案は受け入れられない。実際のところ、商工省商務部は、Hoda委員会の報告を承認した閣議決定に基づき、既存の鉄鉱石輸出システムのライセンス制度やキャナル方式を廃止すべきだと言う。
MMTCはその提案の中で、鉄鉱石輸出政策に見直しを加え、如何なる等級にしろMMTCを通じて鉄鉱石を輸出するよう求めている。これにより価格交渉力が強化され、国内鉄鉱業界全体がその恩恵を享受できると言う。
しかし鉄鋼省は、「MMTCの提案は世界的な貿易自由化の波に逆行しており、貿易相手国から非関税障壁として避難されることになる」、「鉄鉱石の輸出価格は市場メカニズムに委ね、需給バランスを反映した価格を採用すべきである」としている。
インドは年間1億トンの鉄鉱石を輸出しているが、全体の85%近くが粉鉱(IOF:iron ore fines)で占められている。MMTCは国営National Mineral Development Corporation (NMDC)が生産した年間約350万トンの鉄鉱石の輸出を手がけている。