【ニューデリー】金融危機に伴う国内生産のスローダウンと主要外国市場の需要の落ち込みから、10月の輸出額は128億2200万米ドルと、昨年同月の145億8800万米ドルを12.1%下回った。
インディアン・エクスプレス、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが12月2日伝えたところによると、ルピー建てで見ると10月の輸出額は6万2387クローと、前年同月比8.2%のプラス成長を維持した。
今年10月の輸入は233億6000万米ドルと、昨年同月の211億2600万米ドルに比べ10.6%増加した。
今年初7ヶ月(2008/4-10)の輸出額は昨年同期の871億4400万米ドルから1077億9600万米ドルに、米ドル立てて23.7%、ルピー建てで32%増加した。
今年初7ヶ月の輸入は1807億8900万米ドルと、前年同期の1327億8000万米ドルに比べ米ドル建てで36.2%、ルピー建てで45.6%増加した。内石油輸入は411億1500万米ドルから657億7400万米ドルに60%、非石油輸入は916億6500万米ドルから1150億1500万米ドルに25.5%、それぞれ増加した。
この結果年初7ヶ月の貿易赤字は前年同期の456億3600万米ドルから729億9300万米ドルに拡大した。
世界的景気後退の影響が歴然とする中、輸出志向産業領域、例えば繊維、手工芸、宝飾産業等における倒産や失業問題の深刻化が懸念される。商工省のG K Pillai次官は最近、繊維産業だけで50万人近くが失業する恐れがあると語った。
インド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)のAmit Mitra総務理事は「輸出の急激な落ち込みは次期四半期の成長に深刻な影響を及ぼさざるを得ない。政府が直ちに輸出業者を救済する総合的なパッケージを準備しない限り、今会計年度中に一層の輸出の落ち込みが予想される」と指摘した。
商業省傘下のインド輸出組織連盟(FIEO:Federation of Indian Export Organisations)は、輸出志向産業界における大量の失業問題の発生を回避するため、取り分け中小企業を支援する経済刺激策を講じるよう政府に要請した。