【ニューデリー】先週熱間圧延コイルの輸入を制限し、一部鋼材に5%の輸入税を課したインド政府は、今度は主に自動車工業/石油・ガス業界で用いられる無縫鋼管の輸入を規制するとともに、木材や一部木製品の輸入も制限する方針を発表した。
エコノミック・タイムズとビジネス・スタンダードが11月26日伝えたところによると、末端使用者自身が輸入を申請した場合を除き、販売目的で上記品目を輸入することが禁止された。輸入を希望するものは、外国貿易総局(DGFT:Directorate General of Foreign Trade)のライセンスを取得する必要がある。
無縫鋼管の輸入制限は、Jindal SawやMaharashtra Seamlessに恩恵を及ぼす見通しだ。同業界は30%の需要減退に直面、今月初に12~14%の値下げ措置を講じたものの、輸入品のトン当たり価格が2万4000ルピーであるのに対して、国産品のそれは3万4000ルピーと、その差は依然として大きく、状況は改善していない。
Jindal SAWのIndresh Batra重役(MD)は、「規制策が講じられないなら中国製品の洪水に直面する恐れがあった」と歓迎の意を表明した。しかしインド産業連盟(CII)のH L Bhardwaj総務理事は「無縫鋼管の輸入量は元々無視できるほどで、無意味な措置」と指摘した。