【ニューデリー】インフレ率は11月15日までの1週間に8.84%を記録したものの、前週の8.9%をやや下回り、3週連続して減速した。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが11月27/28日報じたところによると、卸売物価指数(WPI)をベースにしたインフレ率は5月17日以来の最低をマーク、8月初に記録されたピークの12.91%に比べ大幅に減速した。とは言え昨年同期の3.35%を依然大きく上回っている。また11月15日までの1週間のWPIそのものは235.1と、前週の235を、0.04%上回った。各品目グループごとの値上がり幅を見る、一次産品グループと製造業製品グループは前週を上回り、また国際原油価格の下降に関わらず燃料・電気・照明・潤滑油グループは前週と変わらなかった。しかし金属、果実、一部の製造業品目、例えば食用油やゴム等の価格は沈静した。
今年9月20日までの1週間のインフレ率はこれ以前に発表された暫定数字11.99%から12.13%に上方修正された。
インフレ率の下降で中央銀行Reserve Bank of India(RBI)は、世界的な景気後退に対処し一層の金融緩和策を講じるゆとりができたものと見られる。同行は10月以来、支払準備率(CRR)やレポレート(repo rate)の引き下げ等、様々な緩和策を通じ27万5000クロー(US$567億)を金融システムに注入して来た。
中央銀行は今会計年度末までにインフレ率が7%の水準に鎮静すると見ているが、同水準は同行が許容範囲とする5%をなおはるかに上回る。