2008-11-17 ArtNo.41665
◆ドコモのTata Tele権益買収価格は高め:アナリスト
【ムンバイ】NTT DoCoMoはこのほど、Tata Teleservices Ltd(TTSL)の26%の権益を1万3070クロー、およそ27億米ドルで買収することで合意したが、市場アナリストらは、インド・テレコム企業の中で比較的小規模なTTSLにしては、この価格はかなり高めと評している。
エコノミック・タイムズが11月13日報じたところによると、同買収価格を基準にすれば、市場シェア第6位のTTSLの時価は100億米ドルと、ナンバー・ツー、Reliance Communicationsの時価総額に匹敵する。Angel Brokingのアナリスト、Harit Shah氏は「僅か3000万の契約者ベース、市場シェア9.3%のTTSLの市価が100億米ドルと言うのは高すぎる」と指摘した。これに対して契約者ベース4700万のReliance Communicationsの時価総額は4万5000クロー(US$9.28億)前後である。
TTSLにはこの他、シンガポール政府投資会社Temasekが9.9%、C Sivasankaran氏が8%、それぞれ出資している。Sivasankaran氏は2006年3月に同権益を1200クロー(US$2.47億)で、Temasekは1500クロー(US$3.09億)で、それぞれ買収した。ドコモの1株当たりの買収価格、Temasekの買収価格の3倍以上に相当する。
とは言え、第3世代(3G)移動体通信周波数域の入札が来年1月に募集される見通しのため、この時期にインド市場に足場を築くのは、戦略的に極めて重要である。このため現時点では高値に見えても、後々、3Gネットワークから大きな利益を得られると、ドコモは判断したものと見られる。
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