【ハイデラバード】国営鉱山会社National Mineral Development Corporation (NMDC)は、日韓両国の顧客と今会計年度の輸出価格に関して合意に達し、塊鉱の輸出価格を前年比96.5%、粉鉱のそれは同79.88%、それぞれ引き上げた。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月11/12日、鉄鋼省筋の言とNMDCの発表を引用し伝えたところによると、日本の鉄鋼会社(JSM:Japanese steel mills)と韓国企業グループは、チャッティースガル州Bailadila鉱山で産出された塊鉱については6%ポイント上乗せし前年比102%の値上げを認めた。これにより塊鉱のトン当たり価格は65米ドルから129米ドルにアップする。新価格は2008年4月1日に遡って適応される。日韓両国の顧客はこれまでに既に実行された取引の不足分については2、3週間以内に支払うことを認めた。粉鉱のトン当たり新価格は93米ドルになるが、現在のスポット価格は63米ドル前後になっている。
新価格は、オーストラリア産鉄鉱石の取引価格に準じて設定されたが、NMDCは、値上げの理由として、海運料のトン当たり1000ルピー上昇や、鉄鉱石輸出に対して15%の従価税(現在は8%に下方修正されている)が適応されたことを掲げていた。これによるコスト上昇はトン当たり1800ルピー前後になる。
NMDCの鉄鉱石年間生産量は3000万トンで、内427万トンを日本と韓国に輸出している。今年はこれまでに150万トンほどを輸出、残りも2009年3月までに輸出する予定。
国営鉱物貿易会社Mining and Mineral Trading Corporation (MMTC)とNMDCは、JSM及びPoscoと2006-2010年の5年契約を結んでおり、量と価格は毎年見直される。上記の価格をベースにすると、MMTC/NMDCの日韓両国に対する今年通年の輸出額は2500クロー(US$5.15億)前後になる見通しだ。
NMDCは最近国内価格についても、粉鉱はトン当たり1783ルピーから1970ルピーに10.5%、また塊鉱は2546ルピーから3510ルピーに37.86%、それぞれ引き上げた。
オフィシャル・ソースはヒンドゥー・ビジネス・ラインに、景気やスポット価格の変動があっても、今会計年度中は、契約価格に見直しが加えられることはないと語った。しかしインディアン・エクスプレスが12日、NMDC筋の消息として伝えたところによると、スポット価格が契約調印時に比べ25%以上下降するようなことが有れば、同社は契約価格の見直しに応じる。同社は総じて長期契約の中期見直しを受け入れる用意が有ると言う。