SEAnews 2008-10-27 ArtNo.41589

【ムンバイ】Grasim Industries Ltd(GIL)は、世界的に景気が後退し、国内のインフレが高進する中で、ビスコース短繊維(VSF:viscos staple fibre)の生産を30％削減する方針を決めた。
インディアン・エクスプレスが10月26日報じたところによると、GILは25日、ボンベイ証券取引所(BSE)に以上の方針を通知した。それによると、世界的な繊維産業の景気後退と貿易信用リスクの増大をもたらした昨今の金融危機を配慮し、GILは、マドヤプラデシュ州Nagdaとグジャラート州KharachにおけるVSFの生産を30％ほど削減する方針を決めた。GILはこの間を利用して定期メンテナンスを前倒し実施すると言う。
証券アナリストによると、GILの生産削減は予想を若干上回った。GILの第1四半期のVSF売上げは前年同期比15％ダウン、第2四半期のそれは同18％下降した。したがって同社の生産削減は当然と言える。GILの第1四半期のVSF生産は15％減少、販売ボリュームは18％縮小した。第2四半期のVSF生産量は6万2397メートルトンと、前年同期の6万9678メートルトンを10％下回った。これに伴い第2四半期のVSF販売量は6万2536メートルトンと、昨年同期の7万183メートルトンを11％下回った。
GILの報告によると、VSFビジネスの業績には、世界的な景気の後退と、在庫の放出に伴う需要減退が反映されている。インフレの高進と消費者の嗜好の変化により、繊維産業は打撃を被っていると言う。