1995-12-02 ArtNo.4155
◆<馬>第3四半期のGDP成長率8.8%に鈍化
【クアラルンプル】マレーシアの今年第3四半期の国内経済成長率(GDP)は8.8%と、上半期の9.6%(第1四半期9.9%/第2四半期9.3%)から鈍化した。
中央銀行は“1995年第3四半期経済/金融動向”と題する報告書の中で、GDP成長率は鈍化したものの、経済の底流は依然好感できるとしている。製造、建設、サービス部門は引き続き好調を維持しているが、農業、鉱業部門の成長は鈍化した。製造業部門は輸出指向部門も、内需指向部門もともに堅調で14.1%の伸びを維持、建設部門も既存及び新規のインフラ事業や住宅/非住宅ビルの建設増加で14.5%の力強い成長を遂げた。
インフレは第2四半期の3.7%から3.5%に下降したが、民間の投資/消費需要は依然堅調な伸びを見せている。貿易赤字は第2四半期の38億Mドルから27億Mドルに改善した。銀行体系内の流動性は第3四半期に多少縮小を見たものの、依然供給過剰状態に有り、貸出と預金のギャップは49億Mドルに拡大した。信用及び通貨供給の拡大抑制策に伴い金利は上昇、商業銀行の定期預金金利は6月末の5.7-6.3%から9月末の5.9-6.4%にアップした。同期に資本市場で調達された資金は88億Mドルと、第2四半期の8億9700万Mドルから急増した。米国連邦準備制度理事会の金利引き下げに伴う海外市況の改善を反映し、7月と8月初めには小口投資家により安値株が買われ、短期的活況を呈したものの、国内資本市場の動向は依然不安定なものとなっている。(NST,MBT,ST,BT,LZ:12/1)
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