SEAnews 2008-09-22 ArtNo.41457

【バンガロール】トヨタはこれまでインド市場の開拓に本腰を入れるのを控えて来た嫌いがあるが、今やインドにおける躍進時代(jumpstart decade)に向け準備に拍車をかけている。先ず2011年までにマス・マーケット向けコンパクト・カーを発売、その後全てのセグメントにプレゼンスを築く計画だ。Toyota Kirloskar Motor Pvt Ltd(TKM)のSandeep Singh重役(副MD)はこのほど地元紙に以上の抱負を語った。
インディアン・エクスプレスが9月15日伝えたところによると、Singh氏はマハラシュトラ州MumbaiにおけるCorolla Altisお披露目式の会場で、同紙に以上の消息を語った。
それによると、保守的なトヨタは、進出に先立って慎重に市場を調査し、顧客心理や購買傾向の理解に努めるとともに、コストと品質のバランスにも検討を加える。品質を犠牲にすることはできないため、一層慎重にならざるを得ない。多様な性格を有するインド市場に先ず多目的車Qualisを投入、その後同モデルをInnovaに置き換えたトヨタは、この10年間納入業者と販売代理業者のネットワーク構築に努めて来た。そして今、躍進時代を迎えようとしている。2015年までに10％の市場シェアを獲得する計画で、その後、マーケットのシナリオとインドの成長の展望に基づきシェアの一層の拡大を図る。インドの市場規模は今後7～10年で2倍に拡大するものと見られる。
このほど第10世代のCorolla Altisをお披露目した同社は、さらに多くの製品を投入し、全てのセグメントにプレゼンスを築く計画だが、次のターゲットはコンパクトカー。これは大きなプロジェクトで、カルナタカ州Bangaloreの工場も拡張する。既存プラントで7万台、新プラントで10万台、合計年間17万台を製造する計画だ。既に1400クロー(US$3.10億)の投資計画を発表している。コンパクト・カーは新興市場向けに新たに開発され、2010－11年末に先ずCンド市場で発売、その後ブラジル、ロシア、中国市場等にも投入する。
トヨタは往々にして多少遅れて新市場に参入するが、独自の市場を掘り起こすため、遅すぎると言うことはない。現在インドには77店のディーラー網を有するが、コンパクト・カーの発売までに150～200店を設ける必要がある。このため2010年までに170店に拡大する計画だ。
ハイブリット・カーPriusをインド市場に紹介する件に関しては、この種の製品は、インフラを必要とする。CNG／LPGスタンドだけからすれば、目下のところ市場はニューデリーとムンバイに限られると言う。