SEAnews 2008-09-22 ArtNo.41455

【アーマダバード】買収されたMerrill Lynchや破産したLehman Brothersを初めとする投資銀行は、最良のキャンパス・リクルーターであったことから、インドのトップ・ビジネス・スクールは、卒業生の就業への影響を懸念し、危機感を抱いている。
エコノミック・タイムズが9月17日報じたところによると、インド経営管理学院アーマダバード校(IIM-A:Indian Institute of Management Ahmedabad)の場合、2008年構内就業斡旋会で就職先を決めた学生の25％が、スロット・ゼロ(slot zero)すなわち第1日目の就業斡旋会に参加したLehman Brothers／Merrill Lynch／Goldman Sachs／Morgan Stanley／JP Morgan／Deutsche Bank／Barclays等の投資銀行により雇用された。このためLehman Brothersの破産申請が学生らにショックを与えたことは言うまでもない。IIM-A就職課オフィシャルは、「Lehman Brothersによる事前採用提案(PPO:pre-placement offer)に関して、依然として同社からの説明を待っている」と語った。同氏によると、IIM-Aは早期に投資銀行代表と会合し、金融危機の影響を討議するとともに、学生と面談、金融危機のPPOに対する影響を説明する方針だ。少なくとも構内就職斡旋に関する限り銀行やその他の金融機関は、最も高額の俸給と良好な待遇をオファーする、IIM-A学生にとって最も望まれる就職先という。
インディアン・エクスプレスによれば、Cンド経営管理学院カルカッタ校(IIM-C:Indian Institute of Management, Calcutta)就職課オフィシャルは、わずか15－20日前にLehman Brothersから2009年度卒業生に対するPPOを受け取ったばかりと語る。Lehman Brothersのロンドン・オフィスで研修を終えたばかりの学生は「研修中には何ら変わった様子はなかった」と語った。IIM-Cの場合も昨年構内就職斡旋で就職先を決めた291人中34％が銀行／金融サービス部門に就職した。昨年の夏期構内就職斡旋期間には、Merrill Lynchが18人、Morgan Stanleyが11人、JP Morgan Chaseが13人、HSBC Global Investment Banking Divisionが6人の採用を決めたと言う。