【ニューデリー】連続3週間鈍化傾向を見せていたインフレ率は9月6日までの1週間に12.14%と、前週の12.10%から僅かに加速した。これは主に果実や野菜等の食品価格の上昇に伴うもの。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、デカン・ヘラルド、ザ・ヒンドゥーが9月18/19日、大蔵省発表のデータを引用し報じたところによると、昨年同期の卸売物価指数(WPI)をベースにしたインフレ率は3.46%だった。
9月6日までの1週間の物価上昇率を部門別に見ると、食品は11.27%(10.07%)と、前週の上昇率(括弧内数字、以下同様)を上回ったが、燃料/電気は16.66%(16.76%)、製造業製品は10.78%(11.02%)、必需品30品目は7.72%(7.52%)と、何れも鈍化した。
この結果、2008年9月6日までの1年間(52週間)のインフレ率は7.30%と、前年の5.42%、前々年の4.47%から加速した。
一方、今年7月12日までの1週間のインフレ率は、これ以前に発表された暫定数字11.89%から12.13%に上方修正された。
信用格付け会社Rating Information Services of India Ltd(CRISIL)のDharmakirti Joshi主任エコノミストによると、航空燃料(ATF)や燃料油(furnace oil)等の工業燃料価格が大幅に下降しているため、インフレは向こう数週間鈍化傾向を辿るものと見られる。国際原油価格は今年7月の1バレル147米ドルからここ数週間92米ドルまで下降している。
とは言え、中央銀行が許容範囲とする5%を遙かに上回っているため、同行が一層の引き締め措置を講じる可能性も予想される。中国は先週、主要金利を引き下げ、景気刺激策を講じたが、中国のインフレ率は6%前後にとどまっている。