【ニューデリー】技術者のプールと製薬部門への投資に支えられ、インドは20億米ドルの『研究製造業務受託サービス(CRAMS:contract research and manufacturing services)』市場の開拓で中国に先行している。
インディアン・エクスプレスが9月14日、KPMGとインド産業連盟(CII)が共同で実施した調査結果を引用し伝えたところによると、インドにおける米国食品薬品局(FDA:Food and Drug Administration)の認可を受けた工場の数は約75と、中国の3倍以上にのぼり、インド企業が2000年から2007年6月までに提出した薬品マスター・ファイル(DMF:drug master file)の件数は1155件と、中国の329件を大きく上回った。また製剤製造ビジネスへの進出では、インドは中国に3~5年先行している。
インドのFDA認可工場の数は、米国以外では世界最多で、インドのDMF市場シェアは2000年の14%から2007年の46%に拡大した。
インドのCRAMS市場規模は2007年の8億6900万米ドルから、複合年間成長率(CAGR)41.7%の成長を遂げ、2010年までに24億6000万米ドルに達する見通しだ。インド企業は法令準拠やサプライチェーン管理の面でも豊富な経験を備えており、また東欧のインドに対するコスト優位も徐々に薄れている。
このためインド企業は、高品質で低コストな生産モデルを武器に、CRAMS市場で今後より大きなシェアを獲得できる見通しと言う。