2008-09-10 ArtNo.41423
◆州政府とTata Motor工場反対住民の交渉妥結
【コルカタ】Gopal Krishna Gandhi知事(Mahatma Gandhiの孫)の仲介で催されたTata Motors Ltd(TML)のSingur工場用地収用問題を巡る紛争当事者の会談は、西ベンガル州のBuddhadeb Bhattacharjee首席大臣と反対住民を代表する草の根会議派(All India Trinamool Congress)党首Mamata Banerjee女史の7日の頂上会議により、終に合意が成立、3日間に及んだ双方のバーゲン交渉に終止符が打たれた。
エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥー、インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルドが9月8日伝えたところによると、SingurのTML工場建設反対派住民は、西ベンガル州政府と、以下の合意文書を取り交わした。
○西ベンガル州政府は補償をまだ受けていない農民の要求に基づき、プロジェクト現場の最大限の土地と現場付近の土地を代替地として提供することに関してできるだけ早く方針を決める。
○(州政府は)以上の目的に従い、1週間以内に将来の見通しと解決策を明確にするため、専門委員会を組織する。
○州政府は、この間如何なる建設工事も行わないよう関係業者に指示する。
○(草の根会議派リーダーの)Mamata Banerjee女史は、Singurにおける扇動活動を停止することに関する声明を発表する。
○州政府と、農民に代わって扇動活動を行って来たものは、業界、農民、関連補助産業の利益のため、相互に協力する。
州政府と反対住民の仲裁役を引き受けたGandhi知事は、3日間にわたった協議が終了した7日夜記者会見し、「Singur問題の行き詰まりは打開された。話し合いの結果、妥協案がまとまった。これはモラルの勝利だ。農業と工業が平和共存する解決策が見出されたことは喜ばしい。TML工場の操業を明日から開始される」との談話を発表した。
この日深夜、Singurで催された反対住民の集会の席上、Mamata Banerjee女史は15日に及んだ無期限dharna(ハンガースト)の停止を宣言するとともに、「我々はBuddhadeb Bhattacharjee首席大臣が、農民の土地を返還することを望むとともに、TML工場が建設されることを希望する。我々は産業が発展し、農民が笑顔で生活できる日が到来することを望む。TMLの従業員の就業再開を認めよう」と集会参加者に呼びかけた。
インド商工会議所連盟(FICCI:Federation of Indian Chambers of Commerce and Industry)のAmit Mitra事務局長は「西ベンガル州政府と草の根会議派の間で達せられた合意は正しい方向に向けた大きな前進」とのステートメントを発表した。
|