【ムンバイ】人材管理コンサルタント会社Hay Groupの最新報告によると、インドBPO(Business Process Outsourcing)産業の人員損耗率は23.5％と、各業種中最高で、国内平均損耗率を7.8％ポイント上回った。
ビジネス・スタンダードとヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月1／2日、ヘイグループの全地球オンライン給与・賞与データベースPayNetに掲載された『BPO Special Sector Survey 2008』レポートを引用し伝えたところによると、インド国内各業界の平均人員損耗率は15.7％で、BPOの23.5％が最も高く、以下、通信業の22％、小売り産業の18％と、続く。
Hay Group's Reward Information Servicesのインド担当主任Oscar De Mello氏によると、BPO産業は少なからぬ学卒者を雇用しているが、BPO業界の全般的給与・賞与システムは、他業種に比べ、魅力に欠け、競争力がない。つまりBPO業界の従業者は、他業種の同レベルの従業者に比べ給与が低く、職業訓練の機会も少ない状況下に単調なシフト労働に従事させられている。したがって人員損耗率が高くても驚くには当たらない。
年商1 P0億米ドル、就業人口200万人以上のBPO産業はインド経済の重要部門を成している。もし同業界が2012年までに300億米ドル産業に成長することを目指すとすれば、同問題を克服する必要があると言う。
アウトソーシング・コンサルタント会社TholonsのAvinash Vashishtha重役(CEO/MD)によると、欧州においては多くの企業がBPO業務を東欧にシフトしている。東欧の実質コストはそれほど高くなく、しかも生産効率と品質はインドを上回っている。とは言え、米国金融業界の景気後退に伴って需要が減退する中、人員損耗率も下降する見通しと言う。