【ニューデリー】中央銀行Reserve Bank of India (RBI)は、2008－09年の国内民間企業の新規投資が1兆7300億ルピー(US$405.15億)に達するが、2007－08年の2兆4500億ルピー(US$573.77億)を30％下回ると予想している。
インディアン・エクスプレスとヒンドゥー・ビジネス・ラインが8月18日、中央銀行の『法人投資：2007－08年の成長と2008－09年の展望(Corporate Investment: Growth in 2007-08 and Prospects for 2008-09)』と題する報告書を引用し報じたところによると、世界的な原油の値上がり、金利の上昇、原材料及び賃金コストの上昇を背景に法人収益の下降リスクが高まっており、国内及び世界経済の成長鈍化も、設備投資を縮小させる可能性がある。国内経済は過去5年間平均8.8％の成長を遂げて来たが、2008－09年は8％前後にとどまる見通しだ。
一方、2007－08年には910件2兆8400億ルピー(US$665.11億)のプロジェクトが承認された。同額は前年の1054件2兆8300億ルピー(US$662.76億)を僅かに上回った。(2007－08年の投資額2兆8400億ルピーは、この記事のリードで引用した数字2兆4500億ルピーを上回っている。両者の相違は統計数字の重複や、海外借款／新株公募等の資金調達方式の相違に伴うものと言う。)しかしプロジェクト件数は減少した。特に石油／製糖／繊維等の業種の2007－08年のプロジェクト件数が前年を大きく下回った。
2007－08年にはインフラ・プロジェクト投資が前年比36％増加し、全体の半ば近くを占めた。インフラ投資全体の72％弱が電力プロジェクト71件に振り向けられ、残りはテクノロジー・パーク／特別経済区(SEZ)プロジェクト52件、電話プロジェクト9件、道路／水事業プロジェクト4件、港湾／空港プロジェクト6件等に向けられた。
この他、金属／金属製品プロジェクトが全体の16％、コークス／石油プロジェクトが同6％、セメント・プロジェクトが同4.9％のシェアを占めた。
2007－08年の50億ルピー(US$1.17億)以上のプロジェクト件数は前年の88件から98件に増加した。州別ではグジャラート州が2007－08年新規投資計画全体の22％を占めトップ、以下マハラシュトラ州12.7％、オリッサ州10.9％と続く。
2007－08年の海外借款は3306億8000万ルピー(US$77.44億)と、前年の5133億1000万ルピー(US$120.21億)を下回った。