2008-07-21 ArtNo.41235
◆政府、放送局にIPTV/HITSとのチャンネル共同使用指示
【ニューデリー】インド政府は放送各社に、ヘッドエンド共用デジタル配信(HITS)/インターネットTV(IPTV)/携帯TV(Mobile TV)業者とチャンネルを共用するよう指示した。
ビジネス・スタンダードが7月14日報じたところによると、インド国内には現在350局以上のテレビ局が存在するが、情報放送省は最近の通達の中で、これら放送業者に対し、Wire & Wireless India Ltd (WWIL)及びHITSライセンスを保持するEssel Groupにそれぞれのチャンネルの共同使用を認めるよう指示した。
Essel Groupは7月の第5週に先ず12都市でHITSサービスを開始する。WWILも、インド電気通信監督局(TRAI:Telecom Regulatory Authority of India)が限定配信システム(CAS: Conditional Access System)を許可した55都市全てでHITSサービスを開始する計画だ。しかし、STARチャンネル(STAR-DEN)やソニー・ブーケ(MSM Discovery)を含む既存TV局は、これまでチャンネルのシェアを認めて来なかった。
またBharti/Reliance Communications/Mahanagar Telephone Nigam Ltd(MTNL)が提供するIPTVサービスと国営放送局Doordarshanが手がける携帯TVサービスについても、必要な折りには、いつでも既存放送業者にチャンネルのシェアを要求することができることになった。
Subhash Chandra氏がプロモーターを務めるEssel Groupは、2004年にインド初の民間DTH(direct-to-home)局Dish TVを立ち上げたが、WWILは7月末にHITSを手がけるインド初のケーブル会社になる見通しだ。Essel Groupは民間通信衛星Asiasat-4をHITSサービスに用いる計画で、トランスポンダー10基の使用権を取得、デジタル・クオリティーの200チャンネルをオファーする予定だ。
STAR-DEN筋によると、Digital Entertainment Networks (DEN)も独自のHITSサービスを提供することに関心を寄せており、政府がHITS政策を発表するのを待っている。ちなみにインド政府はHITS/IPTV/Mobile TVに関する政策をまだ発表していない。
DTHとHITSは何れも通信衛星を介したサービスで技術的に類似しているが、DTHが通信衛星と末端ユーザーの直接接続を可能にするのに対し、HITSはケーブル業者が通信衛星と末端ユーザーを仲介する。TRAIによれば、HITSはCASにも、アナログ・ケーブルのデジタル化にもマッチしたコスト効率の良い技術と言う。
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