2008-07-02 ArtNo.41170
◆Tata/Nalco、南アにアルミ精錬所建設計画
【ニューデリー】Tataグループは、インド第2のアルミニウム・メーカー、国営National Aluminium Co Ltd (Nalco)と手を組み南アフリカに30億米ドルを投じアルミニウム精錬所と発電施設を設ける計画で、両社は近く関係覚書に調印するものと見られる。
インディアン・エクスプレスが6月27日消息筋の言として報じたところによると、同合弁事業にはTata Africaが49%、NALCOが51%出資する予定。タタ・グループの南アフリカにおける投資子会社Tata Africaはアフリカ大陸8カ国に事業を展開している。計画ではRichards Bayに年産50万トンのアルミニウム精錬所が、またMpumalangaに1250MW(メガワット)の発電所がそれぞれ設けられる。タタ・グループ取締役会は原則的に計画を承認しており、2週間以内にも関係覚書が取り交わされるものと見られる。
とは言えNalcoはまだ同プロジェクトに対する政府の認可を得ていないため、合弁計画が離陸するにはなお暫く時間を要する見通しだ。昨年12月に12億米ドルの拡張計画を完了したばかりのNalcoは、インドネシアに1万4000クロー(US$32.79億)を投じ年産50万トンのアルミニウム精錬施設と1250MWの発電施設を設ける計画で、インドネシア政府と既に覚書を結んでいる。NalcoはまたKerman Development Organisation等と合弁会社Alphaを設立、2段階に分けてイランに年産31万トンのアルミニウム精錬所を設ける計画も進めている。
タタ・グループは1970年代からアフリカ大陸にプレゼンスを築いており、NALCOはアルミ・ビジネスに対する豊富な経験ノーハウを有するが、南アフリカに1万クロー(US$23.42億)を超える投資をすることに、全く問題がない訳ではない。鍵は供給量の面でもコストの面でも南アフリカで十分な電力が確保できるか否かと言う点。南アフリカにおける電力料は約25%上昇した。この点に関してErnst and Young PartnerのNavin Vohra氏は、「石炭鉱区を確保し、1250MWの発電所を設ける契約に調印したのは、幸先良いスタート」とコメントした。
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