【ムンバイ】マハラシュトラ州道路開発公社(MSRDC:Maharashtra State Road Development Corporation)は、建設業者を雇い総工費6000クロー(US$14.05億)と見積もられるムンバイ港大橋(MTHL:Maharashtra Trans Harbour Link)を自力で建設する方針を決めた。このため他の州営企業とも手を携え『viability gap funding(実行能力不足補填融資)』方式を通じて2000クロー(US$4.68億) イ達する計画だ。
インディアン・エクスプレスが6月21日報じたところによると、Anil Amabni氏に率いられるReliance Energy Ltd(REL)と韓国のHyundai Engineering Construction Company(HECC)から成るコンソーシアムは、コンセション期間を9年11ヶ月とする入札案を提示、コンセション期間75年をオファーしたAnil氏の兄Mukesh Amabni氏に率いられるコンソーシアムを退け、プロジェクトの開発業者に指名されるものと見られていた。
しかしMSRDCの入札審査委員会はRELコンソーシアムの建設計画案は非現実的との裁定を下した。こうした中で入札の有効期限(bid validity)も6月12日に切れたことから、マハラシュトラ州政府は同有効期限を8月12日まで延長することを提案した。しかしRELが同提案の受け入れを拒んだことから、RELの入札は失効した。マハラシュトラ州政府は、RELの入札が失効したならムケッシュ氏のReliance Industries Ltd(RIL)コンソーシアムに契約を与えるよう希望したようだが、MSRDCは「こうした状況の下でRILに契約を与えるのは道義に反する。また再入札を募集すれば計画の一層の遅延をきたし、コストも膨張する」とし、それ自身で建設する方針を決めたと言う。